タオ療法との出会い
『タオ指圧療法』が新刊として書店に並んでいる頃、「指圧?ムリムリ!」とむしろ避けていたのを思い出します。というのも、ボディワークやエネルギー療法周辺に関心のある私は、興味本位で学びかじる度に、人に触れることの難しさや、自らの手の小ささと力(腕力・体力)の無さを思い知らされ、手技は向かない=興味も薄れていたのでした。
ここ数年は、夢中だったヨガ熱もパタリと冷め、3年前には副鼻腔炎を患い、処方されるまま1年間抗生物質を飲み変えているうちに、8㎏の体重増を抱えたまま40歳を迎え、少し悲しい気持ちでいました。
きっかけは顔マッサージの講習でした。顔のツボと経絡の関係の説明を聞きながら、「体全体のことをもっと知りたい」と思い、早速良い本はないか探すと、知りたいことが書いてありそうなのは同じ著者のものばかり。しかも、【ツボは決まった位置になど無い】とは!3冊目にして天邪鬼は、ようやく『タオ指圧療法』を手にしたのでした。
本には知りたいことが充分どころか、未知の領域を感じさせてくれる予感もみなぎり、また、自身の不都合な体の箇所である、首、肩、腕、背中の凝り、耳だけアトピー、等々に応えていただける療法だとの期待とで、1冊目すら読み終えないうちに東京センターに予約を申し込んでいました。
施療初日
前半の体を緩ませる施療は、とても不思議な感覚で、とにかく、やさしい。力と体重の付加に身構えることなく安心して委ねられ、リラックスできた。
後半では酷使している右手は響きのみならず、腕全体が動いてしまうほどの大きな反応にはびっくり。響きは手先や足先だけでなく鼻や頭の中にも、そして邪気が頭頂からゴーゴー抜けていくのが嬉しい。単純に「来て良かった・・・、体を本当にお任せできるところかも。」とホッとした。帰りのバス停までの道のり、涙がツーッと流れた。
翌日は休み。朝食を食べて寝て、昼食に起きるがまた夕方まで寝たにも関わらず夜もグッスリ。2日後、体はスッキリ、仕事中は心軽く。右手もツラくない。しかし、週の後半はイライラしてばかりいた。
2回目
終盤、足先から全身を整えていただいている時に肝臓の話になった。すると10年前より周期的に患っている耳が痒くなると同時に、肝臓そのものと右の股関節脇周辺一体の滞りがチリチリ響いて面白かった。肝臓、何か訴えたいのか?
翌日は外出したが、電車で座ったとたんに爆睡の繰り返し。耳の痒みは激しさを増す。肝臓が存在感を示してくる。
翌週は日本列島の天気図のような感情模様。一部地域快晴、○○地方曇り時々雨、△△地方暴風雨・・・といった状態。心身の奥行きというか多層構造というか・・・対処方法がないと、今後なかなか厳しいことになるやもしれない、と不安がよぎる。
3回目
腹部を施療していただく。肝臓の辺りを圧された時、硬く鈍痛を感じた。少し位置が変わって再度圧されると今度は安心感が生じてきた。しばらく味わっていると、とても暖かで大きな何かに包まれている拡がりを感じ、涙まで出て来た。一言で言うと「嬉しい。」
肝臓が喜んでいるの?
その日の晩は肝臓がキュウキュウよく鳴った。家族からは「鳴っているのは腹腔だよ。」と笑われたが、私は「肝臓だもん。」と言い張った。
翌週半ば、上司の横暴さにモノ申してしまう。同僚の職場環境を守ろうとの行動だったが、皆は泣き寝入りの方が安全だと感じているらしく、人それぞれなのだ、と分かったものの、勇み足への後悔もなく、気持ちは割と落ち着いていた。
4回目
右の首の胸鎖乳突筋あたりを圧されると、右の股関節脇周辺一体の滞りに響く。更に、右手親指への特大の響きが続きジンジンする。圧す位置は少し変わっていくが、いつもと違う強烈な響きは続き、先生からは「症状のあるところ、歪んでいる経絡に響きます。」と説明を頂いた。そして、この日は首周りを圧される度に、肝臓がよく鳴いた。分かりやすくて面白い。
翌日もよく寝た。ふと、滞っていた関係の人に今までの気持ちをメールにしたためて送った。「私は怒っていたのだ。」と、何年もの思いを素直に伝える事が出来たなんて、我ながら驚きの行動だ。強烈な響きの賜物だろうか。
現在の気持ち
施術して頂く度にネガティブな感情が激しさを増し、「このままだと確実に地獄行きだ~~。」と、親鸞聖人が言っていたことはこれか、と思う程つらい時もあります。同時に、「それも私の一部」だと容認出来る新しい自分もいつの間にか存在していて、互いが共存を始めているような感覚の芽生えも感じます。ほんの4週間ですが、以前より自分自身と仲が良くなっているようで、気持ちが楽になっています。
今までは自分のことで頭がいっぱいいっぱいの人生でしたが、放っておかれた感情を体の声として自然に感得出来るタオ療法に出会い、心身が柔らかくなれるような期待が膨らみます。これからは少しずつでも自分の言動・思いが周囲へもたらす影響の質を好転できるよう、ネガティブとも共生しながら丁寧な気持ちで毎日を過ごして行きたいと思います。
日本在住/女性